糸のもつれ
- 加藤 誓(ちかい)

- 2021年6月2日
- 読了時間: 2分
更新日:2022年6月17日
一番釣れる時間帯 いわゆる「しおどき」に仕掛け糸がもつれて悔しいお思いを何遍も
した。何故もつれるのかは、手順を踏まず「釣ろうと功を焦っている」からである。
その仕掛け糸のもつれを船頭さんは見事に解してくれる。

① 一本の糸だけがもつれた場合
太い道糸より、針の先の細い糸のハリスがぐちゃぐちゃ になることが多い。
これを解くには相当の時間が掛かる。
船頭さんは、もつれたところを切って捨て、初めから仕 掛けを作り直す。

原因が自分一人だけの場合、
相手が、お客さん、友達や奥様であったりするが、
糸を解く、つまり「言い訳を言う」より、糸を切る動作
「ごめんなさい。」と頭を下げ、
最初に戻ってやり直す方が早いと教えてくれた。
② 二本の糸がもつれた場合
船頭さんは、先ず始めに、もつれた原因である針とおもりの仕掛けを取り除く。
次に、もつれた糸の先の方でなく もつれていない方の道糸から、はがしていく。
そして、ぐちゃぐちゃに絡まったところにくると、そのもつれた箇所を広げ始める。
10㎝程度ではない。船にあるあちこちの柱を利用し2mも3mも広げて もつれた
箇所を見つけて ひも解いてゆくのだ。

人間関係のもつれの解決も、先ず原因となった針を横に置き、もつれた過去からではなく、現在から解いてゆく。
相手があるのだから一本の糸の様に切ることはできない。
もつれた箇所は お互いの意見や誤解を 大きく広げる
ことで解決の糸口が見えてくると教えてくれた。
⓷ 三本の糸がもつれた場合
船頭さんは、おもりを外し ぐちゃぐちゃになった3本の 糸の固まったところの全てを海に放り込む。潮の流れで暫くすると ある程度
もつれが解ける。3本の糸を同時に解こうとせず、一本の糸を、集中的に先ず解く。
所謂、三角関係である。解こうとするほど、もつれるのである。

解こうとせず、まず、全てを放り投げ 時間を掛けるのだ。
そして、一人だけと解決策を探して仲良くなる。
そうすれば、もう一人ともうまくいくのではと教えてくれた。
④ 四本以上の糸のもつれ、例えば、国内の政治問題。
国際問題など七本以上の糸のもつれの場合など、
あなたが船頭さんの場合、どのように解きますか。
私は、面倒なのでそのまま、放っておきます・・・?
因みに、糸のもつれを解くのは、私は下手なので 全て 船頭さん(他人)任せです。



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