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牧ノ池の散策


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水が流れる所を意味する「ツルマ」を当て字で「鶴舞」

と書いたことで町名が「ツルマイ」となったように、

本来は、「牧ノ池」「牧野池」であったが、役人が誤記

し「牧野ヶ池緑地」となったそうな。この緑地は、毎週

グラウンド・ゴルフで訪れている馴染みの場所である。

オオバコやシロツメ草が生えている草地のグラウンドで

悪戦苦闘し楽しんでいる。

長い梅雨が明けた土曜日、2回目の名東区自然散策会がこの緑地であり、参加した。今回は、子供連れの家族が多く約70名集まった。私は7名編成のシニアのグループに入り、静かに、自然観察をしながら散策をした。いつもは下を向いてのプレイだが、今日は、その脇に生い茂っている樹木など上を向いての観察である。5,6月百合のような花を咲かせる大きな樹木ユリノキを紹介してくれた。毎週来ているのに、その花を見たことがない。次にサンゴジュ。今が見頃であるが、気に掛けたこともない。危険性の少ない日本ミツバチの巣が

あり可愛い蜂を60年余ぶりに見ることが出来た。空は晴天。

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池からのそよ風に乗って鶯の「ホーホケキョ」のさえずり。初面識の7人も打ち解けてきた。池のふちのぬかるみの道を進んだ。 「これが、ヌマトラノオです。虎の尾の意味です。」白い小さな花房が尻尾のように見える。

これを、踏んだら大変。

注意しながら進むと、ハスの花とシオカラトンボがお出迎え。池全体見渡せる所にきた。スイレンが群生。「足元の穴を見て下さい。カメの産卵場所でこれが、卵の殻です。」辺りをよく見ると、あちこちに穴と殻があり、「85年間で初めてカメの産卵場所をみた!」と驚きの声が聞こえた。

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ガイドの方が、双眼鏡で向こう岸の方を見て「ガガブタの花が満開です。」私は一瞬、世界的な歌手の容姿が浮かんだ。

早速カメラの倍率を一杯にあげシャッターを押し画面を確認した。小さな可愛いらしい白い花がたくさん写っていた。白いドレスで、ダイエットに成功した歌手があちこちで歌っている姿が浮かび、私の

セクハラが消えた。

以前は池も見え美観であったとの見晴台に上った。今は樹木の背丈が伸び過ぎ空と樹木だけの景色だが、日陰で涼しい風も吹き、ベンチもある。

7人が座り、しゃべり始めた。今時の挨拶である「ワクチン打ちましたか。」からコロナ禍の話となった。「Zoomで同級会をしたが、画面で見ることはできるが、この気持ち良い風や、葉っぱを揉んで嗅いた樟脳の香りもZoomでは体感できない。」「今のこのような何でもない会話の場の雰囲気が何か大切なように思う。」

このふたつの話で気が付いた。


電子媒体による伝達技術は5Gをはじめ益々発展をし、操作技術についていけないシニアを困らせることになる。しかし「体感・体験、雰囲気まで伝える」コロナ禍以前のアナログ会話伝達には、まだまだ勝てない。少し気が楽になった。5Gはいらない。 


コロナ禍の収束を願う「牧ノ池の散策」であった。



 
 
 

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