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旧暦大晦日の散策

更新日:2023年2月12日


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昨日は、大寒。晴れてはいるが、冷えて寒い自然散策が始まった。 流石に参加者は少なく 32 名で特にお子さんが少なかった。

今日のテーマは、寒くとも春の訪れを目指す木々の芽の様子 と、冬鳥の観察とのこと。

  春を待つ冬芽には硬い鱗で若芽を保護している鱗芽(りんが) と裸のままの芽、裸芽(らが)がある。 先ずは鱗芽の「イチョウの冬芽」。全ての葉を落としてはいるが、鱗芽は何となくふっくらと していた。桜は3個単位の鱗芽であり、膨らんだ2個の花芽とその間の細い芽が葉芽とのこと。

  裸芽の代表はアジサイである。芽は大きくはなっているが、いかにも寒そうである。

次はユリノキ。5 月にユリのような黄色の花が咲くが、今は花のように種子が付いている。北風 で一片ずつ回転しながら落ちてくるとのことで地面の種を探す。いくつか見つけることができた。

次はケヤキ。芽は鱗芽であるが、観察は幹である。皮があちこち剝がれている。 これは、木が成長し太くなった証とのこと。樹木は縦に伸びていく様に思うが、根本から 1m の 所は年輪を増やし横には太ってはいくが,上には伸びてはいかない。いつまでも1m の所である。

つまり、木の寿命を示すのは根本の年輪であり、上の方は年輪の数が少ないことになる。「薪を割 る時、根本を上にして割れば上手くいくが反対だと木が裂けてしまうのはこの年輪の所為である、 との説明に納得。青桐の幹も一部剥げ落ちており、横への成長の跡を観察した。

 一際目立つのがサザンカである。八重の白い花、真っ赤な花をいっぱい咲かせ、緑の葉とのコン トラストも際立ち、更に花びらを一面に蒔き、閑散とした冬景色をバックにした油絵である。

一方、池の中で枯れ折れたハスは、墨絵であり、真っ赤な実を付けた万両は日本画のようである。

今日のもう一つのテーマは冬鳥である。

 スタッフの方が真っ青な空を指さしミサゴが旋回飛行を していると教えてくれた。羽を広げると 1.5m もあるというが、高過ぎて写真も撮れない程小さく 見えた。

向こう岸の松にアオサギが止まっており、これは望遠で写真が撮れた。

やっと間近の池で冬鳥に会えた。派手な雄と地味で少し小ぶりの雌のオナガガモと、黒いからだ に白いオデコのオオバンの 2 ペアが仲良く泳いでいた。

何故か、今日は冬鳥の数が少ない。旧正月の準備でもしているのだろうか。

展望台に着いた。樹木が生い茂り景色は見えないが、高台から今日一番の観察が出来た。 それは、今日の参加者である。

 年輪のように何枚も服を重ね、帽子は、鱗芽、裸芽、顔はサザンカ。マスクはオオバンの嘴に 見え、冬鳥の羽毛のようにふっくらとしたリュックを背負い、手をミサゴのように広げている。 そして、春の訪れを一番待っているのは、他ならぬ参加者の様である。

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1件のコメント


ゲスト
2023年2月16日

沢山の写真で春の訪れを感じました。こちらは毎日寒い日が続いていますが 3月はもう直ぐなんですね。自然を身近に感じることで 心が癒されます。春には 窓から見える一面の桜を観ながらお酒を飲むのは至福の時です 上手く写真が撮れたらお送りしたいです。いつも有難うございます。奥田英子

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