折り込みチラシ
- 加藤 誓(ちかい)

- 2021年7月16日
- 読了時間: 3分

私の日課は、5 時半に玄関に着く新聞を待ち「ドアを開ければ新聞がある」 という今日最初の幸せを味わいながら、取り入れることから始まる。特に 雨の日は新聞配達の方の苦労や新聞販売店のひと手間に感謝をしながら、 ラッピングされた新聞を取り出す。特に土曜日は、特集号などで新聞自体も 分厚く、その上大量の「折り込みチラシ」が入ってビニール袋もパンパンである。

テーブルに広げた広告の束を1枚1枚見ながら、妻が要るものと、 要らないものに分別をする。殆どが要らないものである。
忙しい妻のためにしているわけではなく、私にとっては世間の
雰囲気や流れを知るための貴重な朝の分別作業なのである。
何となく、毎日の作業で掴んではいるものの、暇なので、どんな
広告が何曜日にどれ位あるか、つけてみることにした。
2週間の枚数は、ほぼ180枚。多い順は土曜日20から35枚、金曜日20から30枚、 次に日曜日の10枚少し。後の曜日は、5から8枚程度である。 多いのは時期的なものとは思うが、塾の「夏期講習」の広告が50。 広告の少ない曜日に5から8まとまって
あり、1枚1枚括りながら、 数年前の孫の受験期や、最近見たドラマ「ドラゴン桜」
とも重なり、 小中学生を抱えた家庭の大変な様子が広告から目に 浮かぶ。

不動産は、下見に便利なようにと土曜日が6から8枚で多く金曜日も ままある。リフォームも曜日に関係なく目につく。買いもしないのに 広告の家やマンションの間取図と価格を我がマンションと比較し じっと眺め、楽しみながらめくる。以前より値上がり傾向のようだ。

パチンコは、給料をあてにしているのか月末の金、土曜日、3店舗の 大競演広告である。コロナ禍のためなのか通販や弁当、仕出しの広告も目立つ。 自動車関係は、金、土、日である。家電も競争相手を意識してか必ず同じ日 の土曜日。衣料品関係も何故か同じ日に6店舗も出していた。ドラッグストアや スーパーは店ごと曜日がはっきり決まっている。コスメやかつらの広告もあった。 今はまだ要らないと勝手に思っている、高齢者関係の広告も目に付く。健康食品、保険には私は 全く興味がなく、また母の家族葬も済み葬儀屋や老健施設も今は必要としない。 これらも破棄だ。

多くの人の手間でできた、折り込みチラシ180枚の内、我が家に必要な広告 は、妻が利用する店の広告6枚だけである。他の広告は全て妻の目にもとまら ず、廃棄新聞の保管場所へと移されるのだ。
広告が要らないのは、寂しいことに、高齢となり生活に必要とするものが少なくなったことでも あるようだ。
その時、一枚の広告にふと目がいった。 樹木葬 55万円!



新聞の折り込み 興味深く読ませていただきました。我が家も二紙取っているので 重複する折り込みが多くあり厄介です。今晩はオリンピックの開会式ですね。前の東京オリンピック時は 4年生で研究室と食堂を行き来して小瀬先生から叱られた覚えがあります。あの当時のワクワクした気持ちが今しないのはどうしてでしょう・・・。暑い時期 お元気で。