巳年の秋の実
- 加藤 誓(ちかい)

- 11月27日
- 読了時間: 3分

令和7年11月22日(土)明徳公園で自然散策会が開催。 「いい夫婦の日」だが我が家はいつも別行動。何時もの ように一人で参加する。
参加者が総勢70名を超える盛況 で、特に家族連れが多かったと思うのは、ひがみ根性か?
明徳池は耐震工事で水抜きが行われ池底が見えていた。
集合場所近くのイロハモミジの3年間(同時期)の写真を比較してみた。
気温の差が紅葉(こうよう)の違いを示していると感じた。
令和5年は、寒暖差があり、綺麗な紅葉(もみじ)であった。令和6年は令和 5 年より10~11月の平均気温が1.5度程高かったため、紅葉(こうよう)が遅れた。
令和7年の10~11月は、令和5年と6年の中間の気温で紅葉(もみじ)は紫色 (赤色のアントシア二ン化はしているものの、緑色のクロロフィルがまだ残った状 態)であった。 紅葉(こうよう)する葉は気温に影響されるが、花と実(み)は主に日照時間の変化 に影響される。 日照時間は毎年ほぼ同じなので、同じ時期に同じように花や実(み)を付ける。
そこでダジャレ一句「実は不変 気温差映す 紅葉(もみじ)かな」
集合時間の1時間前に到着したので、いつものコース以外を散策した。
日陰の所に濃緑の葉の上に赤い実と、コントラスト抜群の「センリョウ(千両)」 を見つけた。その奥をふと見ると、同じような葉に黄色い実を付けた植物を見つけた。
後でスタッフの方に尋ねたら、「キミノセンリョウ」といって、センリョウの 変種だ
そうだ。稀(まれ)だと聞いて嬉しくなった。
散策会が始まり「ヤブコウジ(十両)」「ナンテン(難を転ずる)」と門松にも 使われる縁起の良い赤い実を見つけた。
この時期の野山の赤い実の代表格「ミヤマガマズミ」や「ソヨゴ」、「ノイバ ラ」、
ピンク色で名前も可愛らしい「マユミ(真弓:弓の材料)」もいつもの場所 に実を付けていた。
縁起が良い名前で庭木にもよく使われる「クロガネモチ」が赤い実を一杯付けて いた。 逆にネズミのふんに似ているので可哀想な名前がついた「トウネズミモチ」。
冬には、赤い実になるアオキの実は、今はまだ青くて小さかった。
これらの実で食用できる実は「ガマズミ」だけで、他は「毒性があるので気を付 けて!」との記述あり。
回虫などの駆虫薬や、しもやけの外用薬に使われたことがある「センダンの実」 や、和ろうそくの材料の「ヤマハゼの実」もたわわに実を付けていた。
実としては、鑑賞にも不向きで利用価値も余りない「キリの実」や「ガガイモの 実」も見させてもらった。
改めて紅葉を紹介。日当たりの良い場所の「イロハモミジ」と「トウカエデ」は 素晴らしい紅葉をしており、常緑樹をバックに「ツタ」や「ハゼノキ」の紅葉は、 日本画を見るようにうつくしい。
何故か一里塚の目印の木に使われた「エノキ(榎)」 がきれいな黄色の紅葉(こうよう)をしていた。
初冬というより晩秋といった方が似合う、穏やかな日差しの散策会であった。





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