たくましき女房
- 加藤 誓(ちかい)

- 11月30日
- 読了時間: 3分

女房は「3B体操」(全国組織)の講師をしており、 この日は我が家から7Km先のコミセンで体操教室を終えて、 14 時頃帰宅した。
玄関で「パンクしちゃった!」と大きな声! 「車は、何処?」「家の駐車場よ。」
駐車場に行ってみた。 左後のタイヤが完全につぶれていた。
「何処でパンクしたの?」「帰る途中で何かガタガタした けれどスーパーマーケットまで走ってきて、降りたら パンクしているのに気付いたの。」「えっ!パンクのまま走ってきたの?」 「それに、食料の買い物をしないと困るので、2軒お店を回ってきたの。」
確かに玄関先には、野菜、果物や冷凍用袋、ペットボトルなど大量の食品が置いて あった。 私は、開いた口が塞がらない!
「スペアタイヤへの交換をJAFにお願いし、近くの車修理店に行き、後輪2本の交換を お願いしなさい!」「私は恥ずかしいから、全て自分でやってね!」
それから、JAFの連絡先が分からない、と私に尋ねるやら、どっか他の所も壊れたの かと心配をし始め、やっと事の重大さに気付いたようだ。
それが解決した5日後、D社の掃除機が部屋に放ってあるのに気付いた。 「掃除機を元の掛けてある場所に片付けたら!」「棒が抜けなくなっちゃったので 掃除機が使えないの。」
そう言えば、ここしばらく掃除機の音がしない。コロで掃除し ているのを見たことが
ある。
モーターに長い棒を差し込んだ状態で、二人がかりで抜こうとするが、抜けない。
「ゴミが捨てられなくなったのと、ゴミのせいで吸い込む力が弱くなったので放って おいたの。」
「無理やり棒を入れたの?」「少し入りにくかったけれど、掃除しないと困るから 力一杯入れたら入って、ゴミが一杯になるまでは、掃除が取りあえずできたの。」
その夜、ひとりで棒を力づくで、ひねり回しやっと抜くことが出来た。
一杯に溜まった綿埃のゴミを捨てることが出来た。
だが、長い棒を再度入れようとすると、やはりスムーズには入らない。
原因を探しまくった結果、モーター部分の、差し込みの溝のポリが潰れ、溝を塞いで いることを見つけた。ポリをドライバーで取り除いたら、力を入れることもなくすーと 棒が入った。
そこで、コロの部分を付けて掃除を試そうとした。
コロが自由に動けるようにゴム製のジャバラが使われているが、なんと、その部分が
大きな口を開けている。 これでは、ゴミの吸い込みが悪いはずだ。
購入して4年程だが、壊れるのが早いよう に思う。
恐らく掃除の時、急ぐために力を入れたのか?それともD社の掃除機は それ程でもないのか?
ジャバラの穴をゴムテープで何重にも塞ぎ応急処置を施した。
翌日、修理した掃除機で女房が掃除を始めた。
「あら!吸い込む音が凄い!気持良くゴミが吸い込むわ!これなら、力入れなくても
大丈夫!」
家事は、大変だ! たくましい女房に 感謝!感謝!



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