フィクション
- 加藤 誓(ちかい)

- 2022年8月7日
- 読了時間: 3分

昨日の昼 2 時過ぎ、東尋坊の海岸に若い女性が死体で打ち上げられた。 胸に刃物が刺さっていた。
それから、30 分後、京都嵐山の山中で、首を 絞められた跡のある着物姿の婦人が発見された。
その 1 時間後、今度は鬼怒川温泉の川岸で、有名な陶芸家がうつ伏せ状態で 死んでいるのを釣り人が
発見。パトカーが、けたたましくサイレンを鳴らし駆け付けた。
そして、夜 9 時過ぎ、東京都のホテルの一室で 60 代の男性が鈍器で殴られ、頭から
血を流して 倒れており、刑事がせわしく部屋の中を捜査していた。
22 時、十和田湖畔で燃えた車のトランクから、若い男女と思われる焦げた死体が見つ
かった。
昨日に続き今日も、14 時から 16 時に同じ様な殺人事件が発生した。
21 時から 23 時にも発生するはずである。
毎日、事件は発生するが、何故か午前中には発生しない。
そして犯人は遅くとも翌日には 必ず見つかる。迷宮入りはない。
不思議! ミステリー!
そうなんです。
テレビ番組の「ミステリー=謎解き」「サスペンス=ハラハラドキドキ」のことです。 海外でも殺人事件ドラマはあるが、日本の様な残虐な画像はなく、作品数も少ない。
韓ドラでは殺人事件ドラマは滅多にない。(私は、韓ドラは滅多に見ない。)
ところで、私は、歳を取るほど、これらの殺人事件ドラマを見なくなった。
根気が無くなり長時間(30 分でも)の謎解きは付き合い切れない。
ハラハラドキドキは健康に良くないし、残虐な画像は精神衛生上悪い。
「事実は小説より奇なり」の如くドラマを真似た事件や、それ以上に 奇怪な事件が現実に多発しており、殺人ドラマは余計見たくない。

その点、ドラマ「水戸黄門」は、悪人は見ただけで分かり、結末も 分かっており安心である。
「助さん、格さん、懲らしめてやりなさい!」
峰打ちされた侍が「斬っても出てくる芝居の幽霊」何度も同じ顔が画面に登場する。
血は出ない。
そして、東野栄次郎演ずる黄門様の高笑い!
由美かおるが色んな役で華を添える。
地方の名物名所も勉強になる。
高齢者には理想的な番組である。
私も良く観ていたが、最近は再放送ばかりで、少々飽きがきた。
「ミステリー」「サスペンス」のドラマに殺人事件を使わなくても、
残虐な画面を使わなくても 出来るはず。
また、朝ドラはその時間に毎日欠かさず見ないといけないことが、私には合わない。
大河ドラマも展開が遅く長時間の辛抱が私にはできない。録画までして見たくない。
再再、再放送を含め、テレビ放送局は、コロナ禍で籠っている高齢者、私を、楽しませる ドラマを、もう少し考えて、作って欲しい。
例えば、有名な「HERO」や「ドクターX」「ガリレオ」はもとより「ハコヅメ」
「シェフは名探偵」「鴨川食堂」「名古屋行き最終列車」などそれらの続きの新作が出来れば 有り難い。
部屋の冷房が効き過ぎたのか、或いはテレビ放送局のプロデューサーが噂したのか
「フィクション!」。 くしゃみであって決してコロナ咳ではありません。



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