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アルコールと私

更新日:2022年6月18日



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仕事の関係で35年前お酒の代謝の研究に係わった。(芳原準男*アルコールで検索すると論文が出てくるよ!)

お酒を飲むと、エチールアルコールが胃から吸収され脳の神経を軽く麻痺させ いい気分になる。 しかし同時にアルコールは、血中でアセトアルデヒドに変化する。これが、血圧上昇、フラッシング(顔が真っ赤)や吐き気など悪酔い、長期的には肝障害を引き起こすのだ。

酒が強いと言われている人は、アセトアルデヒドを直ぐ酢酸、いわゆる酢に変えて

無毒化するのだ。

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その仕事をする酵素をアルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)という。

研究は、このALDH2の酵素活性を高めるものを探すことである。

私が狙いを付けたのは、SH化合物である。

難しそうだが、パントテン酸、タウリンやアミノ酸の一つメチオニンやL-システインなどである。もっと分かりやすくいうと「シジミ・牡蠣・イカ・タコ」などに多く含まれているものである。

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岡山大医学部の学生にお願いし、色々なSH化合物を事前に

服用してもらい(何も服用しないのと比べ)一定量の

ウイスキーを飲んだ後の血中アルコール濃度、

アセトアルデヒド濃度、酢酸濃度の経過測定をしてSH化合物の効果

を比べてみたのだ。

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予想通り大小はあるが、SH化合物は酵素活性を2~3倍高め、

アセトアルデヒドを素早く酢酸にする結果を得た。

広告で、「酒の回復にシジミエキスを!」「ハイチオールCの効能にある二日酔い!」その根拠になった研究である。

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その実験で酵素ゼロの学生がいた。

ゼロを活性化してもゼロであり、3日酔いの状態となり

今だったら裁判沙汰だった。

まったく酒がダメな人は、この酵素が元々ゼロの人である。

一気飲みの強制での死亡はこの様な人であり、実験後、

飲めない方には決して強制しないことにしている。

一般的に男性より女性はこの酵素が少ない人が多い。

ところが、精神不安定症でキッチンドラガーになると

その酵素は徐々に増え1日にウイスキー1本以上も飲むようになるのだ。

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私は、お酒が好きで、ある程度は飲める自信がある。

これが、失敗の元。今まで酔っぱらって失敗したことは、数えきれない。


研究はしたが「わかちゃ、いるれど、やめられない!」

困ったことだ。


 
 
 

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