祈る
- 加藤 誓(ちかい)

- 2022年2月11日
- 読了時間: 3分
高針ライオン会の名称で地域の高齢者によるゴルフの同好会がある。
有名な「ライオンズクラブ」 ではない。ライオンは「百獣の王」つまりスコア110位の同好会の意味であるが、ゴルフ場が 勝手に間違え予約しやすくなることもあった。
ところで、この会の発起人今井さんの後を継ぎ、 事務局となって8年間、年8回の大会の開催日を決めてきた。
60回程の内、雨になったのは4回 程で90%以上晴ないし曇りの結果であった。
「晴男だ!」と自分の運の良さを嬉しがり、自慢し たりしているが、科学的に言えば運ではない。ただの偶然である。

ところで、「縁結びの神様に祈ったら、良いお相手が
見つかった。」 等とよく聞く。御利益あらたかなこと
を否定はしないが、わざわざ 遠方まで祈りに出かけ
「その心」がそうさせたのではないだろうか。
同じ事をしても良い結果が得られなかったら「お賽銭が
少なかった のでは?高望み等卑しい心で祈ったためかも?」とか勝手に自分で ネガティブに考え神様を疑うこと
はしないのだ。
伊勢神宮にお参りするのは世の中の平和や今までの感謝の祈りで「おかげ参り」であると教えら れた。大地震が起こっても、コロナ禍になっても、これ以上悪いことが起こらぬように祈り、どの 様な状況でも「神によって生かされている自分」に感謝するのである。何となくおかしな気もする。 神様が災いを抑えてくれたら本当に感謝するのだが。
次はお稲荷さん。ずーと以前、お千代保稲荷に会社の同窓会としてお参りした時、神主さんに 御昇殿御祈祷してもらったことがあった。
さすが商売繫盛の神様だけあって1週間後に株で御利益 があった。その後、神頼みとばかり年に一度は必ずお参りをした。最近は老人会行事としての参拝 も欠かさない。
しかし、御利益はあの時の1回のみで後は現れない。やはり、神主さんのご祈祷で ないとだめなのか?
神社やお稲荷さんにお参りしたからといって、良い結果を信じてはどうもだめなようだ。
さて、高齢になってくると健康不安や人間関係の不足や不安、特に最近のコロナ禍では余計 気がめいり精神的にも弱くなるものである。
老人会や、同窓会などでの楽しい行事もこの 2 年間全て中止であり、今後いつ再開できるかも 不透明である。その上、私は、今年の初詣の「おみくじ」が凶でもあった。
祈りが科学的にはおかしなことと、いくら分かっていても、何かに、誰かに、何かを祈るので ある。 このことは、信ずることとは異なり、愚かなことではない。
どんな結果であっても「感謝!感謝!」ましてや、良いことがあれば「ありがたや! ありがたや!」全て前向きの心で祈るのである。
きっと、不透明な自分の心に、青空が広がることであろう。
「高針ライオン会の今年の8回、全て 晴!」 信じてはだめだが、
事務局は今年も祈るので ある。



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